あまり知られていませんが、保育園には小規模保育施設という、3歳で卒園しなければいけない施設が存在しています。
小規模保育園からの転園は、自然な流れで進むもの——そう思っていました。
でも、実際に手続きを始めてみると、想像以上に複雑で、気づけば幼稚園と保育園の両方に申し込みをしていました。
自分が苦労した分、同じような境遇の方へ少しでもお役に立てればと思い、リアルな体験を記しておきたいと思います。
小規模園で過ごしたかけがえのない日々
わが家の子どもは現在3歳。
0歳の頃から小規模保育事業施設に通っています。少人数で家庭的な雰囲気の中、先生たちがいつも丁寧に寄り添ってくれるこの園で、子どもは安心してのびのびと過ごしてきました。夕方にアプリで送られてくる連絡帳での小さなエピソードが、毎日の楽しみであり、私の心の支えでした。
でも、小規模園は3歳の春で卒園。その後の預け先について不安にならずにはいられませんでした。
懇談会にて連携園についての説明
春頃に開催された懇談会にて、園長先生からは、自治体が定める「連携園」について説明がありました。小規模保育園の卒園児が優先的に申し込みできる保育園で、これまでの子どもたちの多くがそこへ進んでいるとのこと。「うちもそのまま連携園に行けたらいいな」——自然とそう思いました。
しかし、連携園の中には自宅から遠いところもあり、現実的に通わせるのが難しかったり、近隣の連携園は人気が高いのが現状です。
幼稚園も併願することに…手続き関係で頭がパンク
本当に連携園に進めるのか?不安で仕方なく、色々調べるうちに気づいたのは、自分の“保育必要度ランク”の低さ。私は勤務日数が通常の方と比べると少なめ。フルタイム勤務の家庭に比べると点数が低く、人気の園では不利になってしまう現実がありました。
もし希望が通らなかったら——。
そんな不安が頭をよぎり、念のため2カ所の幼稚園の説明会にも参加することにしました。そのうち、1カ所は自分の方針と園の方針が合わないと感じ、「預けられればどこでもいいということではないなぁ…」と痛感。
もう1カ所の説明会では、先生方の温かさを感じ、ここなら通わせてもいいかもしれないと思いました。保育園の結果が出る前に締切が来ると知り、幼稚園にも出願。結果、保育園と幼稚園の“ダブル申請”という想定外の状況に。この申請作業がなかなか苦痛で…「これ、間違っていないかな」「提出期限、いつだっけ?」そんな確認を繰り返しているとなんだかとても疲れてしまいました。
書類を封筒に入れ、「息子に素敵なご縁がありますように」と願いを込めて封をしました。
でも今振り返ると幼稚園出願は賢明な判断でした。
秋に届いた2つの結果
まず幼稚園の結果から発表になりました。幼稚園の発表はネットで行われ、その日に手続きと面接(子どものみ)に行かなければなりません。ネットでの合格発表なんて、自分の大学受験を思い出し、なんだかとても緊張してしまいました。
子供の願書番号を探してみたら…
ありました!!
とりあえず一安心。その日に家族で手続きに伺いました。
そして、それから10日後…
自治体から保育園の連携園の結果通知の封筒が届きました。
届いた瞬間、少し厚めだったので、きっと再申請の手引きが入っているなと落選を確信(笑)
ドキドキしながら開封すると、そこにあったのは予想通り「保留」の文字。
第一希望の連携園には入れず、思い描いていた春が遠のいていくような気がしました。頑張って準備した分、悔しさも大きく、勤務日数を増やせばよかったのか?などの後悔も若干ありましたが、それはなんだか違うような気がして…思い悩んでいたら夜中に途中で起きてしまいました。
でも私は気持ちを切り替え、別の園へ見学を申し込み、自治体の案内に従い、次の募集で別の保育園を再申請することにしました。
再申請の準備と、見えてきたもの
今はその準備の真っ最中です。再び申請書を記入し、必要書類をチェック。同時に幼稚園の入園手続きもしなければなりません。
税理士試験関係だと進んでできたのだけど…自分のことじゃないと正直しんどい(笑)
今回の園選びを通して気づいたことがあります。それは、
“どんなふうに育児と仕事を両立しながら生きていきたいか”
という気持ちを見つめ直す時間だったということ。
「子どもが安心して笑える場所」ということは大前提なのですが、「私にとっても安心できてストレスのない場所」ということを大事にしようと思えるようになりました。
幼稚園もすごくいいと思うのですが…保護者行事で月一くらいで出向く必要があるようで、やっぱり躊躇してしまいます。
できれば保育園という希望は捨てきれず、とりあえず、保育園への再申請に向けて準備を整えたいと思います。
同じように悩むママ・パパへ
転園準備って、本当に大変ですよね。書類も多いし、締切も早いし、情報も複雑。結果が出るまでの時間は、何よりも長く感じます。
でも、きっと子どもにはその子自身が持つ縁というのがあり、必ずその子に合う場所が見つかると信じています。
私も今は連携園に落ちて少し落ち込んでいますが、少しずつ前を向いて準備をしています。きっとこの道の先で、「あのとき諦めなくてよかった」と思える日が来る。
ただ、注意しておきたいことは、「その時になったら考えればいいや」では手遅れになる可能性があるということ。
幼稚園の出願などは独自に行われているので、保育園の締め切りよりも早かったりするし、締め切りは絶対です。
これは職業病の1つだと思うのですが、締め切りは何度もチェックするようにしています。
自分では当たり前だと思っていましたが、この点は夫に感心されました!
まだまだ未来が見えず、不安なこともありますが、
春には新しい園バッグを背負って歩く子どもの姿を思い浮かべながら、今日もまた、一歩ずつ進んでいこうと思います!

