大学院進学を検討している税理士受験生から、よく「大学院って大変ですか?」と聞かれます。
結論から言うと、甘くありません。そして私はその現実を、2年間の在学生活と修士論文執筆を通じて痛感しました。
この記事では、私自身が東亜大学大学院に2年間在学し、修士論文を書き上げた“リアルな大変さ”をお伝えします。これから大学院を検討している方の参考になれば幸いです。
なぜ東亜大学大学院に進学したのか
私は税理士を目指しており、科目免除のために大学院進学を決めました。東亜大学を選択したのは通信制なら育児・仕事と並行して論文を執筆することが可能だと思ったからです。
入学時、息子はまだ 11ヶ月。保育園に預けている関係もあり、大好きな仕事を手放すことはできず、仕事は 週4勤務の契約社員でした。
それなりの覚悟を持って入学しましたが、育児・仕事・大学院の三立は、正直かなりハードなものでした。
想像以上に大学院は厳しい。その理由
税理士試験を受けていると、大学院ってとても魅力的で有効な手段に感じます。
しかし、実際に入ってみると感じ方はかなり変わりました。
2年で修了できる人はきちんと努力できる人のみ
東亜大学は通信制ということもあり、他大学より孤独でモチベーションを保つことが難しく、留年率は高めだと思います。
私たちの代は入学したのは50人程度で、2年で修了できたのは約30人くらいだった気がします。
できれば入学式の際に友人を作り、こまめに連絡を取り合うことをおすすめします。
ゼミごとに特色が大きく異なる
東亜大学大学院は1年次の秋頃にゼミが決まり、その指導教授によって方針が大きく異なります。ゼミの説明会等はないので、先輩からの情報がゼミを選ぶ際に大きな頼りになります。
先輩からの情報はスクーリングの際に開催される懇親会で入手したり、最近ではSNSで発信している先輩方も多いので、そのあたりから情報をキャッチしてきます。私も嬉しいことに、後輩の方から「Xフォローしてます!」と話しかけられ舞い上がったりしました(笑)
ゼミの本格始動は2年次に上がった頃なので、論文の執筆期間は実質1年弱くらいの期間です。これは実際書いてみると分かるのですが、とても厳しいです。
2年次になると3ヶ月に一回くらいはゼミやスクーリングで先生方からの対面指導を受けることができます。それ以外はゼミによりますが基本はメールでやり取りして、指導を受ける感じになります。
身バレを防ぐため、公表はできませんが、私の所属していたゼミでは、特に最後の大詰めの時期の指導が非常に厳しかったです。
もちろんこれは悪い意味ではなく、徹底的に論文の質と向き合うという意味ですが、締め切り間近精神的には相当きつかったです。
修論の最終提出は年明けのすぐでした。
2年次の年末年始、私は今思い出しても胸が苦しくなるほど追い詰められていました。
息子(当時2歳)が年末にインフルエンザに感染
その後、夫もダウン
息子に夜中、何度も起こされ、YouTubeが見たいとせがまれる
リビングに連れていき、その場で寝かしつけ
眠気と疲労で意識が朦朧としたまま、横で論文を執筆
なんとか、論文を書き上げ、ポストに投函した翌日くらいに私もインフルエンザに感染しました。
仕事・育児・修論執筆の両立は、とにかく体力も気力も削られます。
ただ、ゼミの先生方は非常に熱心に指導してくださり、今でも感謝しかありません。
それでも東亜大学大学院へ行ってよかった理由
ここまで読むと「そんなに大変なら行かないほうがよくない?」と思われるかもしれません。
ですが私は、本当に行ってよかったと心から思っています。
大人になってから同じ目標をもつ仲間ができた
大学院で出会った仲間は、今でも大切な存在です。
同じ目標に向かって頑張った
苦しい時期を共有した
お互いに刺激し合える
相談すれば真剣に返してくれる
大人になってから、こんな仲間に出会えるとは思っていませんでした。税理士試験対策の予備校に通っていても友人なんてほとんどできません。私は通学していた時期もありましたが、自分が落ちて友人が合格したり、逆のパターンも嫌なので友人はあえて作りませんでしたね。そういう人多いと思います。
修論執筆は本当に辛かったのですが、その過程で生まれた絆は一生ものです。
人生でこんな経験は、そう何度もありません。
東亜大学は通信制だからこそ、自分できちんと努力できる人のみが生き残ることができます。
「2年で修了する」ということは誰もができることではありませんが、私の周りの友人はみんなきちんと2年で修了することができました。東亜でできた友人は本当にみんな優秀な方ばかりでしたね。
大学院進学を考えているあなたへ
もし、今あなたが東亜大学大学院への進学を迷っているなら、私から伝えたいことはひとつ。
大学院は決して甘くない。
でも、それを乗り越えて得られるものは大きい。
もちろん、育児・仕事・学業の両立は簡単ではありません。
ただ、やりたい気持ちがあるのなら、その挑戦は必ずあなたの糧になります。
そしてなにより、同じ夢を追う仲間との出会いは、あなたの人生の支えになるはずです。
大学院のリアルを知った上で、それでも前に進みたい人を私は全力で応援します。


